パイロットと結婚。パイロットの妻の苦労とは?

パイロットの妻の苦労とは

「エアラインパイロットと結婚って素敵! 旦那様がパイロット!?憧れる〜」
今まで何度も言われたセリフです。笑

でも、実際のところ、パイロットとの結婚生活ってどうなの?
パイロットの妻って、どんな苦労があるの?

パイロットと結婚を考えているのだけど、私はCAではないし航空業界でもないし。
結婚してからどんなことが大変?私は仕事をしてるんだけど、仕事はやめた方が良いかな。
結婚前にできること、準備、心構えとかあったら知りたいな。

ピロコ

現役パイロットの妻が実際に経験して感じている苦労と、
その対処法を教えます。

この記事は、こんな方におすすめです

  • パートナーがパイロット
  • パイロットと結婚予定
  • パイロットと結婚したい
  • パイロットの妻の生活に興味がある

今回は、パイロットとの実際の結婚生活について解説しています。苦労もありますが、結婚前にイメージをして、苦労を楽しめるようになると素敵な生活です。

ピロコ

パイロット妻歴15年以上のピロコが、現役エアラインパイロットとの結婚生活をリアルにお伝えします。

私自身、客室乗務員でもないし、航空関係の仕事にもついたことはありません。結婚当初は周りにパイロットと結婚している人はいなかったし、ネットで検索してもパイロットとの結婚生活についての情報はありませんでした。

自分が体験してきたこと、日々の暮らしの中での気づき、こうしたほうが良かったなと思ったことを書いています。

パイロットの妻の苦労が分かることで、パイロットとの結婚生活のイメージがつき、パイロットの妻になる心構えができるでしょう。今後の自分の仕事やキャリアを考えるきっかけにもなると思います。

興味津々?
では、早速本文へどうぞ!

目次

パイロットの妻の苦労とは?

パイロットの妻の苦労には、どんなものがあるのでしょうか?
パイロットの妻でなくとも、結婚生活においては様々な苦労があると思いますが、パイロットの妻特有の苦労があります。
状況を想像しながら読みすすめてみましょう。

ワンオペ家事育児

航空会社によりますが、エアラインパイロットの夫の月の平均乗務時間は80時間。海外のLCCでは100時間超えもあります。
これに、コミュート通勤時間(ベースの空港までの移動)、フライト先でのステイ、機内泊を含めると、月の半分以上は家にいません。休日は8日前後ですが、時差ボケの体を休めたり、試験前は勉強したりで、家事においては戦力外です。

 パイロットの妻は普段の家事に加えて、通勤送迎、子供の送迎、子供のイベント、宿題、家の管理修繕、雑用など、なんでもこなします。特に子供が小さいうちは大変。

不規則なスケジュール

フライトスケジュールは毎日違います。つまり、出勤時間も帰宅時間も日々異なり、フライトが遅延やキャンセルになることも。例えば、朝6時のフライトへ出勤するため、3時半に起きて4時に家を出たり、深夜1時に帰宅したり。それに合わせて食事の準備や出勤準備をします。

孤独

子供が生まれる前は、夫と二人暮らし。結婚初期、夫が長期間不在で、突然寂しさが襲ってきて悲しくなりました。
住む環境によると思いますが、海外では特に、周りに話せる人がいないと孤独を感じます。孤独に慣れて自分の時間を楽しめるようになると良いですが、鬱になった友人もいます。

また、パイロットの妻の悩みを共有できる人がいない、悩みを理解してもらえないことで閉鎖的になりがち。夫や家族との時間を優先すると、友人と出かけるタイミングが合わないことも。

孤独に耐えられる強い精神力、忍耐力が必要です。

機長昇格訓練・機種移行訓練

エアラインパイロットにおけるビッグイベント、副操縦士から機長になるための機長昇格訓練は、パイロットの妻にとっても力量が問われるところ。約6ヶ月の訓練期間、夫は勉強と訓練でストレスがマックス。ストレスをかけないように気をつかいます。家庭でのストレスを最小限にして安らぎを提供しましょう。

機種移行訓練は、例えばエアバス320から350への移行訓練で約2週間、エアバスからボーイング(あまりいないと思いますが)とか機種を変える場合の訓練も神経を使います。

機長昇格訓練以外にも、定期審査、英語能力試験など、シミュレーターや座学が定期的にあります。それぞれクリアしないとパイロットを継続できません。できるだけ邪魔をせず、集中できる環境を作ってあげましょう。

食事・健康に配慮

パイロットは半年毎に航空身体検査、つまり、健康診断があります。クリアしないと乗務出来ないので死活問題です。
日頃から健康維持に努めます。栄養バランスを考えた食事を作り、ジムやプールに一緒に行ったり。
うちの場合は、家族や友人たちとの付き合いも多く、飲酒の機会があるので、特にアルコールの量には特に気をつけています。
身体だけでなくメンタルも大事。ストレスをかけない生活を心がけています。もちろん妻自身の健康管理も大切です。

仕事のキャリアに悩む

結婚当初、私は仕事をしていましたが、夫とすれ違いが多くなり専業主婦になりました。妻の職種、子供の有無によっても異なりますが、共働きは難しいと感じました。夫と会わない時間が多くなり、少なからず夫婦関係に影響を及ぼすでしょう。実家家族やメイドさん、家事サポートを利用できると、家庭と仕事の両立も可能だと思います。

また、パイロットは世界で活躍できる資格なので、日本から海外の航空会社、又は海外で会社変更という選択もできます。拠点引っ越しに伴い、自分の仕事を辞めて夫のキャリアを優先することもあり得ます。

結婚前に知っておきたいこと

パイロットと結婚する前に知っておきたいこと、大きく分けて3つをお伝えします。

子作りのタイミングが難しい

パートナーのスケジュールによって夫婦の営みもイレギュラー。妊活中は生理周期に合わせてタイミングをとるのも大変。
妊娠を早く望む女性にとっては、悩みのタネの一つになります。不妊治療が必要となった場合は通院時期や期間も考え、パートナーの協力も必要です。

また、お互いストレスになるので、機長昇格訓練中に出産、育児が重なるのは避けたほうが無難。
私の場合は、夫のベース変更時に妊娠し、海外引越しで大変でした。また、機種移行訓練期間中、子供が絶賛イヤイヤ期で泣きまくり。夫にストレスをかけてしまうため数日間は別居しました。
子供を望むなら将来を考えて計画的に調整しましょう。

場所や時間に縛られない仕事の選択

社会との繋がりや自分のキャリアを継続するには働き方の選択が必要になります。働くなら、自由な働き方ができる仕事、在宅やリモートでできる仕事が理想。自宅サロン教室を開いたり、オンライン起業するパイロットの妻もいます。そのための資格や趣味をもつことはプラスになるでしょう。時間や場所に縛られない自由なワークスタイルでは共働きも可能ですし、経済的に自立した女性となるのが理想です。

事故や病気、万が一の時を想定しておく

事故や病気でパイロットが飛べなくなった時、保険はありますが、やはり自分の資産をもつことが大事だと感じています。

たとえば、健康診断で精密検査が必要になったとしたら、その間のフライトはできなくなります。フライト時間がない場合はお給料も減ります。また、フライトにおけるアクシデントで減給や停職になることもあります。海外の航空会社では無給休暇を言い渡されることも。お給料が発生しませんので、生活に影響も出ます。

考えたくないのですが、万が一、航空機事故の当事者となった場合、妻としてはどうするのか、頭の片隅に置いときましょう。

パイロットとの結婚生活をより良くするコツ 

パイロットの結婚生活をより良いものにするポイントをお伝えしますね。

パイロットの彼を理解する

多くの乗客を乗せて責任ある仕事をしているので、ストレスやプレッシャーも相当なもの。
パートナーの性格や気質を理解した上で、パイロットの仕事の大変さ、ストレスなどを受け止めて、良き理解者となるよう努めています。
私の場合、ほぼ愚痴の聞き役ですが、尊敬と感謝の気持ちを忘れずに過ごしています。

何事も臨機応変、柔軟に対応し、おかれた環境や変化を楽しむこと

フライトスケジュールの変更が自分や家族に影響を与えることもあるけど、臨機応変に対応します。たとえばフライトの遅延やダイバートで、一緒に食事予定だったのができなくなったり、子供の行事に参加できなくなったりとか。夫に怒ってもしょうがないので、細かいことを気にせず、その状況を楽しめるように気持ちを切りかえします。

パートナーに依存せず、精神的自立・経済的自立すべし

パイロットは不在なことが多いので、一人でなんでもこなせる強い精神力と、自分の時間を楽しめる女性であることが求められます。パイロットのお給料で生活はできますが、パートナーだけに頼らず、自分の資産をもつことも必要だと感じます。なぜなら、パイロットの仕事が継続できなくなった時や、離婚となった場合、路頭に迷うことになるからです。
夫は私との結婚理由の一つに「インディペンデント」を挙げました。私自身は精神的に自立していたとは思えないのですが。。。夫からは強く見えたようです。
精神的、経済的に自立した女性が結婚相手に選ばれやすいと言えます。

二人の時間、家族時間を大事に

ストレスや腑に落ちないこと、たくさんあります。人間なので、感情をあらわにして喧嘩することもあります。しかし、喧嘩をしたとしても、笑顔でフライトに送り出すことが大切です。なぜなら、その一言や行動が気になったり、脳裏に残っていて、それが仕事中にふっと 思い出されるとミスにつながることがあるからです。大抵はフライト業務に集中しているので、夫は平常心を保てると言います。ですが、忘れ物をしたり、普段やらない事をやらかしたりしてしまいます。

一緒にいられる時間が少ないので、喧嘩する時間がもったい無い。二人の時間、家族の時間は密に過ごしましょう。

まとめ

パイロットとの結婚生活は苦労もあるけど、やりがいがあり、ユニークな生活が楽しめます。
妻の苦労を知っておき、結婚生活をある程度イメージしておくことで、理想と現実のギャップを埋めることができると思います。パイロットの彼をサポートしながら、自分の理想の暮らしができると良いですね。

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